Vol.30
印
刷
キーワード: コンティニュアス型 オンデマンド型 ピエゾ方式 サーマルインクジェット方式 染料インク
- インクジェットテクノロジー、その発展の源は、私たちの色に対する要望です。
- 見る人の注意をひきつけ、メッセージを効率良く伝えるカラー表現。
インクジェットプリンタの登場により、誰でも手軽に簡単に、色を使うことができるようになりました。
(※この記事は作成された当時の文章をそのまま掲載しております。)
紙の表面に特殊なコーティングが施された、官製の年賀ハガキや暑中見舞ハガキ。
これはインクジェットプリンタを使用することで、美しい写真や鮮やかな色彩を表現できるハガキです。
すでに毎年のように利用されている方もいらっしゃると思います。
手軽に美しいカラー印刷を行えるインクジェットプリンタは、年賀状や招待状など個人で作る
ちょっとした印刷物に必要なアイテムと言えるでしょう。
(※この記事は作成された当時の文章をそのまま掲載しております。)
紙の表面に特殊なコーティングが施された、官製の年賀ハガキや暑中見舞ハガキ。
これはインクジェットプリンタを使用することで、美しい写真や鮮やかな色彩を表現できるハガキです。
すでに毎年のように利用されている方もいらっしゃると思います。
手軽に美しいカラー印刷を行えるインクジェットプリンタは、年賀状や招待状など個人で作る
ちょっとした印刷物に必要なアイテムと言えるでしょう。
プリントヘッドが左右に往復しながら、用紙に液体インクの粒子を噴射する。
このインクを吹きつける技術こそ、インクジェットプリンタの基本ですが、その方式にもいろいろなものがあります。
大きく分けると2つ、「コンティニュアス型」と「オンデマンド型」に分かれます。
コンティニュアス型は、ノズルから常にインクの吐出しが行われ、必要に応じて電荷をかけることで、印刷を行います。
1960年代には実用化され、インクジェットテクノロジーとして最も長い歴史を持ちます。
しかしながら、画像の解像度をコントロールするのが難しく、複雑なインクの循環システムを維持するのが困難。
高速で、小さな文字を印刷できるという特性を活かし、主に産業シーンで活用されています。
一方、家庭向けプリンタとして、必要に応じてノズルからインクを噴出する、オンデマンドインクジェットプリンタ。
このオンデマンド型にもいくつかの方式があり、現在、特に普及しているものに
ピエゾ方式とサーマルインクジェット方式があります。
電圧を加えることで伸縮運動を行う、ピエゾ(圧電素子)という物質を利用して、インクを噴射させるピエゾ方式。
プリンタヘッドに熱が伝わらないという構造上の特性から、幅広いインクが使用でき、
より美しいカラープリントを提供することが可能です。
これに対してサーマルインクジェット方式は、“熱”によってインク内に気泡をつくります。
この泡の圧力でインクを飛ばすという構造です。
構造が単純なため、コストダウンしやすく、比較的高速でプリントすることができるのです。
普通、印刷物の色材には顔料インクが用いられます。
これは耐水性・保存性などの面から顔料インクが優れているためです。
しかし、インクジェットプリンタでは染料インクが主流。
理由として顔料では粒子が大きく、インクの吐出しノズルを詰まらせてしまう危険性があるからです。
他にもメーカーやモデルごとに仕様が異なることから、各プリンタ専用のインクカートリッジが必要になるなど、
利便性においてもまだまだ発展の可能性はありそうです。
銀塩写真プリントと遜色ないレベルまで、カラー表現技術が向上したインクジェットプリンタ。
それだけに発色性・保存性に優れたインクの開発や使い勝手の向上など、さらなる進歩が期待されています。
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