Vol.02
印
刷
キーワード: 再生紙
- 割り箸の例にみられるように、資源の活用について世界からやり玉に挙げられることの多い日本。
しかし、こと再生紙の利用においては先進国という事実をご存知でしょうか。
それだけに限らず、意外に知られていない再生紙の話題について、今回はお届けします。
そもそも再生紙の歴史は古く、日本でも9世紀後半には古紙の利用がはじまっていました。
ただし、「再生紙」という言葉は、世界的に環境意識が高まってきた近年、
マスコミによって使われるようになったもので、そこに明確な定義はありません。
一度使用された古紙がわずかでも含まれていれば、再生紙と呼ばれるのが実情のようです。
現在、日本における古紙利用率は56.1%(※)。
古紙回収率の約55.9%(※)とともに、世界トップレベルの数値です。
それと同時に、日本の古紙再生技術も世界最高水準といわれています。
では、古紙はどのようにして再生されているのでしょうか。
これは紙の種類などにもよりますが、
(1)古紙をほぐして繊維に戻す
(2)異物やゴミを取り除く
(3)インキを除去する
(4)漂白する
という工程が一般的です。
このようなプロセスで作られる再生紙。
その品質を疑問視する声もまだまだ多いようですが、実際は、白色度もインキののりもバージンパルプの紙と遜色ありません。
古紙100%の「上質紙」も登場しているほど、品質は高まっているのです。
それに加えて、再生紙は繊維が複雑であるため、いわゆる裏ヌケに強く、
比較的薄い紙の両面に印刷しても裏側が透けにくいという特長があります。
また価格についても、再生紙は高いとイメージされがちですが、流通量が増加してきた現在、
バージンパルプとの格差はなくなっています。
このように、何かと誤解も多い再生紙。
その利用率をさらに高めていくためには、利用分野の開拓や再生技術のさらなる向上をはかり、
家庭でもオフィスでも古紙のリサイクルを徹底していくことが必要です。
そしてセザックスは、印刷物に根ざした企業として、再生紙についての正しい情報を発信し、単にイメージ戦略としてではなく、
一人ひとりの強い関心によって支えられる古紙リサイクルの実現に、貢献していきたいと考えています。
※…数値は1999年。紙パルプ統計年報による。
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