Vol.139
印
刷
キーワード: 紙幣 偽造防止
- あなたの財布の中にも、印刷技術の結晶が。偽造防止、工夫が凝縮された日本の紙幣。
- 元号が令和になり、2024年から新紙幣が発行されるという発表がありました。
一万円札は渋沢栄一、五千円札は津田梅子、千円札は北里柴三郎の肖像に変わります。
今回は、紙幣の印刷技術、お札の豆知識についてご紹介していきましょう。
日本のお札の偽造防止技術は世界最高水準を誇り、高度な印刷技術が施されています。
それでもさらなる偽造対策のため、 20年ごとに紙幣を変更しているのです。
それでは新紙幣発行前に、まず現行2004年発行開始の一万円札を例にお札に盛り込まれた高度な印刷技術を見てみましょう。
日本のお札の偽造防止技術は世界最高水準を誇り、高度な印刷技術が施されています。
それでもさらなる偽造対策のため、 20年ごとに紙幣を変更しているのです。
それでは新紙幣発行前に、まず現行2004年発行開始の一万円札を例にお札に盛り込まれた高度な印刷技術を見てみましょう。
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触ってみる
お札は凹版印刷で刷られていますが、表面「日本銀行券 壱万円」の文字と右下のカギ型の識別マーク
(紙幣の金額によって識別マークの形が違います。比較してみてください)の部分は
深凹版印刷という方法で刷られており、インキが高く盛り上がっています。
これにより、目の不自由な方でも、触るとざらつきによって区別がつくようになっているのです。 -
すかしてみる
現行紙幣では紙の厚さを部分的に薄くする「白すかし」と部分的に厚くする「黒すかし」を組み合わせて、
すかし部分の絵柄を表現しています。
すかしは、中央の楕円内にある肖像だけではありません。
印刷部分の福沢諭吉の肖像の右側にも三本線のすかしが入っています(五千円は二本線、千円は一本線)。 -
傾けてみる
左下に入っているホログラムは角度を変えることで10000の数字、桜の意匠、
デザインされた日本銀行の「日」の字が切り替わって見えます。
札の両端の部分は傾けるとパールインキによるピンク色の光沢が確認できます。 -
その他にも
カラーコピー機では再現できないマイクロ文字で「NIPPONGINKO」と印刷されており、
また日本銀行総裁の印行など一部分は紫外線を当てると発光するようになっています。
日頃当たり前のように使っているお札に、いろいろな工夫が凝らされていて、驚かされますね。
今回、本編の執筆にあたり、独立行政法人国立印刷局のWebサイトを参考にしました。
参照:独立行政法人国立印刷局 https://www.npb.go.jp/
はこちら 「Vol.139 世界最高水準 日本のお札の印刷技術」の
PDF版はこちら