Vol.146
製
本
キーワード: 製本 デザイン
- より良い印刷物づくりに役立つちょっと意外なデザインノウハウ。
- 印刷物のデザインやレイアウトを考える際、用紙自体の風合いや手触り、仕上がりサイズについても配慮すると思います。
しかしページ物の印刷物の場合、用紙の厚みによっては「御法度」な表現も。
今回は、製本工程における用紙の厚みの影響とデザイン表現についてご紹介します。
薄いとはいえ、紙には厚みがあります。製本工程において、この厚みが意外にも重要なのです。
例えば、中綴じのカタログを作る場合、折丁のセンター部分の見開きに、次の折丁が積み重なっていきます。
共紙(表紙と本文に同じ用紙を使用)の中綴じカタログなら、64ページで八つ折りが4台、16枚の用紙が重なることになります。
この紙の重なりの分だけ、内側ページの左右寸法が短くなるわけです。
そして紙が厚いほど、ページ数が多くなるほど、内側ページの紙面が狭くなっていきます。
実際に中綴じ本のセンターページの見開き寸法と、表紙と表4ページの寸法を比べてみると一目瞭然です。
そのため、ノンブルの位置などが不自然にならないよう印刷データの調整を行います。これを束調整と呼びます。
また左右いっぱいに表組みをレイアウトすると、本の真ん中あたりでは窮屈に感じる場合も。
中綴じ本は、センターページの左右寸法がどの程度になるかを把握し、束調整を意識したデザインが必要です。
薄いとはいえ、紙には厚みがあります。製本工程において、この厚みが意外にも重要なのです。
例えば、中綴じのカタログを作る場合、折丁のセンター部分の見開きに、次の折丁が積み重なっていきます。
共紙(表紙と本文に同じ用紙を使用)の中綴じカタログなら、64ページで八つ折りが4台、16枚の用紙が重なることになります。
この紙の重なりの分だけ、内側ページの左右寸法が短くなるわけです。
そして紙が厚いほど、ページ数が多くなるほど、内側ページの紙面が狭くなっていきます。
実際に中綴じ本のセンターページの見開き寸法と、表紙と表4ページの寸法を比べてみると一目瞭然です。
そのため、ノンブルの位置などが不自然にならないよう印刷データの調整を行います。これを束調整と呼びます。
また左右いっぱいに表組みをレイアウトすると、本の真ん中あたりでは窮屈に感じる場合も。
中綴じ本は、センターページの左右寸法がどの程度になるかを把握し、束調整を意識したデザインが必要です。
ページ数の多いカタログやパンフレットは、カテゴリーごとにインデックスを入れると読みたい場所をすぐに開くことができて便利です。
小口を見た時に、なるべくインデックスの位置がバラつかないように折るのが製本オペレーターの腕の見せ所。
しかしピッタリと完璧に折っても、用紙が重なるため紙の厚さ分だけ上下にバラついてしまいます。
さらにデザイン性を重視した半円形や三角形などのインデックスの場合、断裁した際に折の内側と外側で天地寸法のバラつきが発生。
どちらも不可避なものですが、こうしたバラつきが組み合わさると、できあがった際にかなり見栄えの悪い本になってしまいます。基本的にはインデックスは矩形にするのが良いでしょう。
その他、見開きページに斜めにレイアウトされた図や罫線を入れると、ページの左右でズレが強調されて、
図や線がきれいにつながって見えない可能性があります。
ほぼ全ページでこうした斜めの罫線を入れたページ構成の場合、製本工程での調整余地がなくなってしまうため、
特に注意が必要です。
印刷物をデザインする上で、注意すべき点がおわかりいただけたのではないでしょうか。
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