Vol.163
印
刷
キーワード: 温度 湿度 現場環境
- 紙や作業現場にとって、理想的な条件とは?
印刷工場ならではの創意工夫 - 年間を通して、温度や湿度を徹底管理。品質を大きく左右する、現場環境づくり。
私たちが目にするチラシやカタログなどの様々な印刷物。
これらを印刷する工場ではどのような工夫がされているのでしょうか。
今回は様々な工夫の中のいくつかをご紹介していきます。
印刷工場では一年を通して室温を22~25度の間で調整しています。これはインクの粘りや柔らかさなどを一定に保つためです。
また、湿度も約55~65%の間で一定に保たれています。こちらは、製紙工場から送られてくる紙の束が
概ね湿度60%であることから、紙の最も良い状態を管理するために行います。
紙は、乾燥すれば縮み、逆に湿気を帯びれば伸びて、印刷品質に少なからぬ影響を与えます。
特にオフセット印刷は水を使う印刷方法なので、概して仕上がり時に伸びが発生する傾向にあります。
私たちが目にするチラシやカタログなどの様々な印刷物。
これらを印刷する工場ではどのような工夫がされているのでしょうか。
今回は様々な工夫の中のいくつかをご紹介していきます。
印刷工場では一年を通して室温を22~25度の間で調整しています。これはインクの粘りや柔らかさなどを一定に保つためです。
また、湿度も約55~65%の間で一定に保たれています。こちらは、製紙工場から送られてくる紙の束が
概ね湿度60%であることから、紙の最も良い状態を管理するために行います。
紙は、乾燥すれば縮み、逆に湿気を帯びれば伸びて、印刷品質に少なからぬ影響を与えます。
特にオフセット印刷は水を使う印刷方法なので、概して仕上がり時に伸びが発生する傾向にあります。
湿気は紙の断裁した面からよく吸収されます。
たとえば、表紙を平台で印刷して自然乾燥、本文を輪転機で印刷して強制乾燥をした場合には特に影響が顕著です。
輪転機で印刷した紙は、断裁した面から急速に湿気を吸収するため紙伸びが激しくなるのです。
そこで、厳密な仕上がりサイズが求められるケースでは、予定された寸法より3ミリ程度大きめに切り、
環境に慣らした後、正しい寸法に再度断裁する「小口二度切り」という手法を用います。
印刷工場では、上記以外にも最適な環境を守るため、それぞれに独自の設備を導入することも多いようです。
例えば、昆虫対策です。昆虫が一旦、機械の内部に入り込むと、その油分により機械に悪影響を及ぼすため、
工場全体で徹底した対策を施します。
余談になりますが、昆虫は特に黄色のインクを好んで集まるようで、一説では黄色は花の色に近いことから、
このような傾向があるとも言われています。
さて、今回は印刷工場の取り組みの一部をご紹介しましたが、これらのアイデアの多くは
現場での地道な経験の積み重ねと創意工夫から生まれました。
かつては職人的な世界であった印刷工場ですが、現在でも人の力や経験が多分に活かされています。
これからの弊社においても、様々な研究を行い、より高く、より安定した品質を目指してまいります。