Vol.162


キーワード: 無処理プレート 環境 CTP

環境にやさしい無処理プレート
印刷技術の進化で品質の向上と持続可能な社会が動きだす
環境負荷が懸念される中間処理を行わない無処理プレートによる新しい印刷へ。

セザックスでは2002年からCTPによる製版を導入しています。
CTPとはComputer To Plate(コンピューター・トゥー・プレート)の略で、製版フィルムを使用しない刷版方式をいいます。
製版の効率化によるコストダウン、刷版の精度・品質向上、生産性の向上など多くのメリットがもたらされ、
今ではほとんどの印刷会社で採用されている方式です。

CTP技術も進化を続け、現在は有処理プレートから新しい無処理プレートへの移行段階にあります。
有処理プレートでは強アルカリの現像液やガム液を使用することで、その中間処理剤が与える地球環境への影響が
懸念されていました。
世界的な環境負荷軽減への取り組みが進む中、無処理プレートはバイオガスなど再生可能エネルギーへの移行、
低カーボン(CO2排出量削減)という面でも注目される印刷の新しいスタンダードとして期待されています。

環境にやさしい無処理プレート
環境にやさしい無処理プレート

セザックスでは2002年からCTPによる製版を導入しています。
CTPとはComputer To Plate(コンピューター・トゥー・プレート)の略で、製版フィルムを使用しない刷版方式をいいます。
製版の効率化によるコストダウン、刷版の精度・品質向上、生産性の向上など多くのメリットがもたらされ、
今ではほとんどの印刷会社で採用されている方式です。

CTP技術も進化を続け、現在は有処理プレートから新しい無処理プレートへの移行段階にあります。
有処理プレートでは強アルカリの現像液やガム液を使用することで、その中間処理剤が与える地球環境への影響が
懸念されていました。
世界的な環境負荷軽減への取り組みが進む中、無処理プレートはバイオガスなど再生可能エネルギーへの移行、
低カーボン(CO2排出量削減)という面でも注目される印刷の新しいスタンダードとして期待されています。

環境にやさしい無処理プレート

私たちセザックスが無処理プレートの導入を始めた2017年ごろ、日本国内の印刷出荷量のうち
無処理プレートによるものは5~6%しかありませんでした。
2019年で11%、2020年になると20%程度と徐々にその比率は高まり、今後さらなる普及が進むことでしょう。
2021年現在、セザックスの社内印刷はすべて無処理プレート使用となっています。

無処理プレートでは、「機上現像」という手法で刷版の現像処理を行います。
有処理プレートの薬剤を使用して現像機に通す仕組みとは異なり、現像処理前のプレートを
印刷機にセットして印刷準備作業の中で現像処理を行います。
この手法では、印刷機を安定させる準備運転時に、湿し水とインクの粘着力によって非画線部を
剥がし取ることで現像処理が完了します。

有処理プレートで使用する薬剤は、現像機内にカスやゴミが溜まりやすく、刷版に付着しやすいため
メンテナンスに十分な注意が必要でした。
くわえて現像液やガム液の状態、水洗状況の不安定性により現像不良が起きてしまう可能性も高くなります。
無処理プレートを使用する場合、薬剤による現像処理が不要なため、有処理プレートよりも安定した
網点の再現が可能になります。
またメンテナンスやオペレーションを簡易化するとともに、工数減により不具合の発生リスクを抑えることもできます。
無処理プレートは導入に伴う新たな生産ノウハウが必要となりますが、現在では安定した印刷品質のご提供が
可能となっています。

事業における地球温暖化の防止、社会の環境意識の向上に伴い、印刷業界もまた積極的な変化を遂げています。
私たちは取り組みを通して、持続可能な社会の実現に貢献できるよう努めてまいります。

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