Vol.168


キーワード: 波打ち 湿度 繊維

紙の伸び縮み
「紙はいきもの」と言われる理由
「おちょこ」といわれる紙トラブルがある?大気中の湿気が紙に与える影響を解説します

紙の波打ちや反り返りなどのトラブルは、主に湿度が関係しています。
紙の主原料である植物性パルプ繊維は親水性のため、水分に敏感に反応を示します。
水分が与えられると、縦向きに約3%以下、横向きには約30%も膨張します。
これは、あくまでも単繊維の場合です。

工場で作られた紙は、繊維方向がまばらになるように作られていますが、それでも伸縮は起こります。
たとえば上質紙、縦目A全判(新聞紙とほぼ同じサイズ)の場合、
長辺流れ目方向に0.1㎜~0.2㎜、短辺方向に0.05㎜~0.1㎜程度伸びることがあります。
紙種により影響の差はありますが、印刷の現場で決して無視できないのが湿気なのです。

紙の伸び縮み
紙の伸び縮み

紙の波打ちや反り返りなどのトラブルは、主に湿度が関係しています。
紙の主原料である植物性パルプ繊維は親水性のため、水分に敏感に反応を示します。
水分が与えられると、縦向きに約3%以下、横向きには約30%も膨張します。
これは、あくまでも単繊維の場合です。

工場で作られた紙は、繊維方向がまばらになるように作られていますが、それでも伸縮は起こります。
たとえば上質紙、縦目A全判(新聞紙とほぼ同じサイズ)の場合、
長辺流れ目方向に0.1㎜~0.2㎜、短辺方向に0.05㎜~0.1㎜程度伸びることがあります。
紙種により影響の差はありますが、印刷の現場で決して無視できないのが湿気なのです。

印刷の現場では「紙はいきもの」といわれるほど、湿気に弱いことが知られています。
しかし一方、その親水性を活かすことで紙の再利用が可能となります。
また現存する世界最古の紙は紀元前150年ごろのものとされ、耐久性についても歴史が証明しています。

ときにナイーブな紙の性質ですが、つきあい方次第でわたしたちのよきパートナーとなります。
わたしたちはこれからも印刷会社として日々研究を重ね、よりよい紙のある暮らしを考えていきます。

紙の伸び縮み 紙の伸び縮み 紙の伸び縮み
「Vol.168 紙の伸び縮み」の
PDF版はこちら