Vol.71

デザ
イン

キーワード: レイアウト

レイアウトによる印象の違いについて
同じ文章、同じ写真を使ってもレイアウト次第で、印象はガラッと変わります。
レイアウトと聞くと、センスや感覚的なものだと思われるかもしれません。
もちろん一概に判断はできませんが、そこには一定の法則があります。
今回はレイアウトの違いによる、心理的な効果についてご紹介します。

たとえば、自社パンフレット改訂の際、改訂前と後で同じ原稿を使っているのに、印象が大きく変わった
という経験はありませんか。 それが、デザインの力です。

端的に言えばデザインとは、伝えたい情報を論理的に再構築し、視覚化する作業。
数学のような正解はありませんが、見せ方次第で読み手の印象を左右することができます。

色や部分処理など、デザインにはさまざまな要素があります。
しかし、パッと見の印象に関しては、レイアウトの占める割合が大きいのです。
それこそ無限のパターンがあるレイアウトですが、ここでは「安定と不安定」「対称と非対称」に大別し、
その心理的な効果を解析してみましょう。

レイアウトによる印象の違いについて
レイアウトによる印象の違いについて

たとえば、自社パンフレット改訂の際、改訂前と後で同じ原稿を使っているのに、印象が大きく変わった
という経験はありませんか。 それが、デザインの力です。

端的に言えばデザインとは、伝えたい情報を論理的に再構築し、視覚化する作業。
数学のような正解はありませんが、見せ方次第で読み手の印象を左右することができます。

色や部分処理など、デザインにはさまざまな要素があります。
しかし、パッと見の印象に関しては、レイアウトの占める割合が大きいのです。
それこそ無限のパターンがあるレイアウトですが、ここでは「安定と不安定」「対称と非対称」に大別し、
その心理的な効果を解析してみましょう。

安定と不安定


底辺を下に向けたピラミッド型の三角形には、安定感があります。
逆に同じ三角形でも上下を逆にすると不安定です。

これをレイアウトに当てはめると、暗い写真などを下に配置することで、安定感のあるピラミッド型になり、
安心感や信頼感が生まれます。反面、面白みのなさや退屈さを感じるかもしれません。

一方、不安定な逆ピラミッド型のレイアウトは、適度な緊張感があり、動きのあるイキイキとした表現になりますが、
バランスが悪いと不安や心配を感じさせます。

以上のことから、伝統や安心を感じさせたい時はピラミッド型、躍動感や新しさを表現したい時は逆ピラミッド型が
適していると言えるでしょう。


ピラミッド型と逆ピラミッド型

対称と非対称


古来より、対称形は美しいと言われてきました。寺院に左右対称が多いのも、そのためです。

レイアウトでも左右対称はバランスが良く、安定して落ち着いた印象を与えます。しかし、動きを感じないため単調で、古風。

反対に非対称のレイアウトは、動きのある新鮮な印象を与えますが、バランスが悪いと不安感があり不自然です。

一般的に左右対称のレイアウトはクラシック、非対称なレイアウトはモダンな仕上がりとなります。


対称と非対称


「安定と不安定」「対称と非対称」においては、安定と対称は落ち着いた信頼感のある表現に、
不安定と非対称は躍動感や勢いのある表現になります。

どちらが良い悪いではなく、より効果的な訴求を行うためには、レイアウトの心理的な効果を考慮することが必要です。

「Vol.71 レイアウトによる印象の違いについて」の
PDF版はこちら