Vol.94
印
刷
キーワード: 水なしオフセット印刷
- 印刷物の上を舞う「バタフライ」。それは環境への優しさを表現したマークです。
- カタログやパンフレットの裏面などに表示されたバタフライマーク。
これは水なしオフセット印刷で刷られた印刷物であることを証明するもの。
今回、環境に配慮した印刷である、水なしオフセット印刷についてご紹介します。
「水なし」印刷と聞いて、不思議に思う方もいるかもしれません。
「印刷機って水が必要なの?」と。
実は一般的なオフセット印刷は、水(湿し水)とインキの中にある油の反発作用を利用して、
紙に絵柄等を印刷しているのです。
この際に利用する湿し水には、少量ながらIPA(イソプロピルアルコール)などの有機化合物が添加されています。
「水なし」印刷と聞いて、不思議に思う方もいるかもしれません。
「印刷機って水が必要なの?」と。
実は一般的なオフセット印刷は、水(湿し水)とインキの中にある油の反発作用を利用して、
紙に絵柄等を印刷しているのです。
この際に利用する湿し水には、少量ながらIPA(イソプロピルアルコール)などの有機化合物が添加されています。
一方水なしオフセット印刷は湿し水の代わりにシリコンゴムを使用。
有機化合物を含む湿し水を必要としないので、環境に優しい印刷が可能です。
水なしオフセット印刷の特徴のひとつとして、発色がはっきりしているという傾向があります。
また、水でインキがにじまないため、くっきりとした網点を再現。
これらは良い悪いという話ではなく、印刷物の特性や絵柄によって向き不向きがあるということです。
それでは水なしオフセット印刷のメリットとデメリットを簡単に紹介します。
水なしオフセット印刷のメリット
○IPA(イソプロピルアルコール)等の有機化合物が添加された湿し水が不要なため、環境に優しい
○刷版現像時に、通常のオフセット印刷は、特別管理産業廃棄物として回収が義務づけられている、
「アルカリ現像廃液」が発生。
しかし水なし印刷は有害な廃液がほとんど発生しない
○湿し水の管理が不要なので、印刷オペレーターはインキ管理に集中でき、品質管理が容易
水なしオフセット印刷のデメリット
○通常オフセット印刷と比べてインキが硬いため、紙が引っ張られてピッキング(紙むけ)が発生しやすい。
インキ量が多い印刷物には不向き
○シリコンゴムとブランケットの摩擦により静電気が発生し、紙揃えが悪くなり、ブロッキング(裏付き)が起こることがある
○オフセット印刷と比べて、ゴースト(印刷面に濃淡が出ること)を解消するための対処方法が限られるため、ゴーストが出やすい絵柄には不向き
○水なしオフセット印刷を採用している印刷会社がごく少数なので、汎用性・融通性には懸念がある。
水なし印刷協会(WPA)に加入している印刷会社は日本全国でわずか140社程度
水なしオフセット印刷は、刷版の版材が高価、印刷機を冷却する手間がかかる、専用インクの使用などにより、
一般のオフセット印刷と比べてコスト面でやや高価になります。
また水なし印刷協会(WPA)の会員は、バタフライマークを印刷物に掲示できます。
もちろん弊社に水なしオフセット印刷をご発注いただいた場合も掲示可能です。
環境対策へのアピールにもつながる水なしオフセット印刷を試してみたいとお考えなら、ぜひ弊社営業までご相談ください。
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